ウィーン国立音楽大学・コンサートピアノ科主任教授のマスタークラスを受講しました

こんにちは☀️
こんばんは🌙
お疲れ様です💨
オーストリア在住ピアニストえりょんです。

今日は8月上旬に受講したマスタークラスのお話をしたいと思います。

アラフォーの私がこの夏、
20歳前後の若い学生さんたちに混ざって
貴重な経験をさせていただきました。

マスタークラスって何?
海外でレッスンを受けるってどんな感じ?
なぜ今受けようと思ったの?
気になるレッスンの内容は?

こういった疑問へのヒントに
少しでもなれば幸いです。
目次からお好きな記事へジャンプ可ですので
どうぞお好みでご覧ください。

きっかけ

オーストリアに住んで丸2年が経ちましたが、
はじめの1年は滞在許可(ビザ)や新生活そのもので精一杯、無我夢中のうちに過ぎ去りました。
それを過ぎた頃から、せっかくクラシック音楽の本場にいるので、ピアノもスキルアップがしたい気持ちが濃くなって行きました。
この時点で具体的な構想はまだ無かったものの、ざっくりと、ずっと憧れている教授にレッスンしていただく機会があればそれが一番望ましいなという風には思っていて、ドイツ語の勉強は続けていました。

かねてより一度レッスンを受けてみたいと思っていた教授はウィーンの先生で、過去私は日本で彼のマスタークラスを聴講し感銘を受け、また桐朋学園大学時代の同期がウィーンで師事した教授ということで、延べ十数年、この教授を憧れ続けていることになります。
(私は自称公開レッスンの聴講オタク。著名な教授が来日なさる度、聴講に各地出向いていました。)

そんなある日、なんとなく、モーツァルテウム音大サマーアカデミーの次期講師陣を見ていたところ、何とその教授のお名前が!
この時の胸の高鳴りははっきりと覚えています。前年聴講に訪れたとき、この教授は教えていらっしゃいませんでした。
「エントリーしてみるか」反射的にそう思ってからは、そのまま必要なことのリサーチに。

タイミングよく前年の聴講で様子もイメージ出来ていましたし(ね、聴講オタでしょ)、受講する頃には私も渡澳2年。ドイツ語もいくらかマシになる時期と見込んで(信じて)。

モーツァルテウム音楽大学・国際サマーアカデミーへ

このアカデミーは、巨匠カラヤンや著名な音楽家を多数輩出したモーツァルテウム音楽大学が夏休みの期間中に行うマスタークラスで、全4期間、それぞれ1週間ずつ開催されます。期間ごとに講師陣は異なり、全てのレッスンは公開形式で行われます。聴講について受講生はもちろん、外部からも有料で受け付けています。

※マスタークラスとは、特定の分野で高度な技術・知識を持つ専門家(通常は有名な演奏家や教授)が、限られた数の学生や参加者に対して特別に行う集中講座のこと。選ばれた学生が講師の前で演奏し、個別のフィードバックや指導を受ける形式が一般的。

世界各国から受講者が集まる比較的レベルの高いマスタークラスという位置付けになるのかな。応募者全員を受け入れることは難しいため、教授による事前審査が行われます。
受付開始は3月から。Web受付のみ。
自身の演奏動画のURL(Youtube等)と、マスタークラスで演奏する曲目を明記、料金を支払いアカデミーにエントリーします。

締切から1ヶ月程経った頃に、合否通知がアカデミーからメールで届きます。教授がクラスに受け入れて下されば参加可。受け入れ不可となればレッスン料金は返金され、当日は聴講生としての参加が可能です。もちろんキャンセルも可です。ひと昔はここで同じ会期の他教授への振替などもあったようですが、聞く話によるとここ数年は会期の短縮ほか諸々の事情によりかなり難しくなっているとの事。さて真相はいかに。

応募(動画審査・当日演奏曲目)

今回私の応募はもちろん完全正規ルートで、書こうか迷いましたが念の為申し上げると教授へのコネ(紹介ルート等)は一切持ち合わせておりません。
いつかはどこかで必要になることもあるだろうと、こちらに来てから予め撮っておいた何かの時用(?)のフル演奏音源(約9分)を動画審査用に添付しました。アラフォー渾身の演奏をとくとご想像クダサイ(ゼーハー

マスタークラスで見ていただく曲目は、
・バッハのパルティータ(繰り返し省略:全16分)
・ベートーヴェンの後期ソナタ(全16分)
・ショパンのノクターン(5分)

こんな選曲にいたしました。
この当日演奏予定曲も、申し込み時に入力必須です。(後から変更は可)

この選曲には理由がありまして、学生時代に勉強しなかった(レッスン→本番を踏んでいない)曲かつ、自分の生徒さんが今後持っていらっしゃることが想定され今後の指導にもダイレクトに生かせそうな曲。そしてどちらかと言えば自分のカラーではなさそうな曲。以上が選曲のポイントでした。
バッハは平均律はほとんど、トッカータも本番で弾きましたがパルティータはこれまで1曲もフルで仕上げたことがありません。ベートーヴェンのソナタは中期までの十数曲を仕上げて参りましたが25番以降の後期はほぼ手付かず。そしてノクターン、これは音大生あるあるではないでしょうか…有名かつ遅い曲はこれまでほとんどレッスンや本番の対象にならず。という事で私の生徒さんのほとんどが一度は憧れ希望される、指導する機会の多いショパンから今回はノクターンを1曲。というラインナップです。

マスタークラスは公開ですが本番というよりあくまでレッスン。未勉強の曲たちを少し自分に負荷をかけて頑張ってみたい気持ちがありました。

ここまで決めたら、あとは審査の結果を待ちながら練習あるのみです。

事前審査の結果

結果まであと数日、と意識し始めた頃、予定より5日早い5月初旬にアカデミーからメールが届きます。

「クリストファー・ヒンターフーバー(教授)があなたを積極的な参加者として受け入れたことをお知らせします。おめでとう!」といった内容でした。

少し分かりにくいですが動画審査が通りマスタークラス受講資格を得たということ。嬉しかったですね、その場で小躍りしました。
ご存じの方も多いと思いますが彼はウィーン国立音楽大学コンサートピアノ科の学部長。日本、中国、シンガポール、台湾などアジア方面の学習者に人気が高く、彼に師事したい人が世界各国から集まる、そんなご自身は現役でバリバリご活躍のピアニストです。
20歳前後や、更に若い10代半ばの志願者がほとんどであったろう中、今回アラフォーの私を受け入れて下さったことにも喜び一入でした。

ついに自分がレッスンしていただけるのだ

当日までにできるだけの準備をして、可能な限りベストな状態で受講できるようにしよう!と、それからは練習に一層熱が入りました。

宿泊先の確保

ここでマスタークラス受講期間中の宿泊先についてお話しておきましょう。
ザルツブルクはオーストリアの田舎町ですが、毎年夏は超ハイシーズン。世界に知られるザルツブルク音楽祭や観光の賑わいにサマーアカデミーが重なり、小さな町の限られた宿泊施設はどこも価格高騰&満室になります。
この事は予め知っていましたので、私は宿だけは早々にマスタークラス申し込みの3ヶ月も前に予約してしまいました。クラス開始の3ヶ月前じゃありませんよ、“申込み” の3ヶ月前です。(笑)12月末、まだクラスの受講可否はおろか、エントリーすらする前の時期。もし5月に審査に落ち受講が叶わず、そこで宿をキャンセルしてもキャンセル料がかからない様でしたので、この方法が一番安心かと思いまして。結果マスタークラス受講が叶い、練習に集中したい時期に宿問題に時間と労力をかけずに済み大正解でした。
なぜこんなに早く宿を取ったかというと、前年ザルツブルク音楽際に行くため宿探しをしていて、春の段階でもうすでに殆ど手頃なホテルが埋まっていた…という経験を活かした形。今回合否の結果が出てからの宿探しでは、間に合わなくはないけど高額なホテルしか残っていないと思ったからです。
1週間滞在するため自炊と洗濯ができる部屋が望ましかったので、ホテルではなくAirbnbの民泊を選びました。

Airbnbでの宿探しは難しいこともあるというお話も耳にしますが、今回の宿泊先は大正解。立地もお部屋も申し分なく、期間中マスタークラスに集中できた大変良い環境でした。
そしてたまたまですが、何と選んだ宿泊先のオーナーさんがモーツァルテウム・オーケストラのバイオリニストさん(!)でした。
予約の際にモーツァルテウム音大のマスタークラスを受講する旨伝えたことで判明。同じ音楽に携わるもの同士と一人勝手にご縁を感じ、滞在中も親近感と安心感に支えられました。

※宿泊先にピアノはありませんでした。マスタークラス受講者にはモーツァルテウム音大の練習室が2時間貸与されます。(ピアノは3時間)それ以上必要な場合は有料で借りることも可能。ということで今回私は練習は大学で済ませました。

マスタークラス開始

いよいよマスタークラス開始。
初日は大学のサービスポイントで登録を済ませた後すぐ、教授とクラスメイト全員で期間中のレッスン時間割のミーティングです。
C.ヒンターフーバー教授は予め皆の時間割を決めてくださっていて、各自その時間でOKかチェック→問題あれば変更という流れでした。この方法が一番スムーズで良い気がしました。というのも、自分の大学時代にも毎年先生と生徒間で時間割を決めるタイミングがあり、当時の私の師匠は都度生徒の希望を聞きながら決められていました。当然生徒それぞれに午前が良い or 午後が良い or 他の授業の時間が〜など希望が出てきます。師匠はできるだけバランス良く組んでくださいましたが、場合によっては積極的な人が有利だった気もするな…
話を戻し、時間割が決まったらそのまま一人目のレッスンからマスタークラス開始になります。
レッスンは1回45分を期間中全4回受けることが出来ます。受講するまでの印象としては少ない(短い)な…というのが正直なところでした。
私は二人目でしたので、そのままレッスン室に残り、一人目の生徒のレッスンを聴講し自分のレッスンを受けることに。

初回と2回目はベートーヴェンを。
3回目はショパンとバッハ前半、4回目はバッハ後半。と、一応準備した全ての曲を見ていただけました。

レッスンは録画OK。「あ、でもYoutubeとかに上げちゃダメだよ、ハハハ」とお茶目に仰ってました。

レッスンの内容は…目から鱗!

実際のマスタークラス風景

レッスンの内容については言わずもがな素晴らしかったです。
本当は撮った動画を全てお見せしたいくらいですがそれはNG。なのでざっと書いてみましょう。

まずはベートーヴェン31番のソナタ。
時代や当時の作曲者の状況など曲の背景(諸説ある内の中核)に始まり、そこから求められる音質とその出し方(タッチ)について細かく指導いただきました。また細かいパッセージのニュアンスや、ベートーヴェンのダイナミクス表現のためのイメージや考え方、ペダルの数通りの可能性など。演奏を難しくさせている一番の原因についても明確に突き止め、すぐにできる改善策をいただきました。第3楽章では細かく変わるテンポの構成についても注意深く確認、多くの人が迷うポイントについて教授のお考えも教えていただきました。

ショパンのノクターンOp.27-2
今回最も多くを学んだのはこの曲だったと思っています。テンポの可能性、歌い方、時間の取り方、左手の弾き方、1箇所につき何通りもの指使いの提案、ショパンの書いたヴァリアント(変奏)の使用、曲を通して必要になる響きのバランス感覚、あまりに美しい響きの混ぜ(ペダルの踏み)方…
また世界的ピアニスト、イーゴ・ポゴレリチや、ユジャ・ワンの演奏を例にあげ、可能性を提示して下さったのも大変印象的でした。

バッハのパルティータ2番
各舞曲ごとのテンポ設定と通して弾く際の関係性やバランスの取り方、トリルなどの装飾の可能性、イネガルの実践的奏法、パルティータを弾く際のお約束ごと、モチーフの扱い方、細かいニュアンス…

どの曲にも共通した点は、いつでも私の意見を尊重してくださったことでした。
「この方法がベストだと思うんだけど、君はどう思う?」
「こうすると弾きにくくなるかな?」
「これだとあまりに悲しいと思うんだけど、どうかな?」など。アドバイスのあとは常に私の演奏を確認しながら “そう弾くなら次はこう” と、都度作り上げてくださる感じが、音楽を私自身の形として仕上がる様サポートしてくださっている様で何とも特別な時間でした。
今回できるだけ曲を仕上げて(それでもまだまだでしたが)持って行ったため、この様なレッスンをしていただけたのだろうと感じています。学生時代の私は常に降ってくる多くの曲に追われ、毎回のレッスンに曲を仕上げて持っていくという事がほぼ出来ませんで、都度手取り足取り、師匠の導きで曲を作ってもらう様なレッスンスタイルが多かったので。

もう一つは、“その場で弾けるようになる前提でレッスンが進んでいく” ということでした。
これはこれまでの師と共通する部分でしたが、教授のアドバイスの引き出しの多さに驚き。たった1ヶ所の弾き方でも、3〜4通りもしくはそれ以上の方法がその場で編み出され、一つ一つを試しながら私に合いそうな弾き方を模索。こっちも応えようと必死。そんなわけで、やはりその場でできるようになる訳です。もちろんその場で直ぐに出来なさそうな局面もありましたが、今ここで出来ないと先に行かないので、ソレで貴重な限られたこの時間を消費したくない、何としてでも弾ける様に全集中…という流れでした。頭から湯気が出てたかも。演奏学科で揉まれた学生時代をめちゃくちゃ思い出しました(グッタリ

ウィーン国立音楽大学の学生さんは、日々このような素晴らしいレッスンを受けているのか…何と素晴らしく幸せなことでしょう。

45分のレッスンをたった4回のみなので、受ける前は正直「初めましてのご挨拶程度で終わるんだろうな」と思っていた自分を、良い意味で裏切ってくれたひと時でした。勿論、今回用意した曲をしっかり見ていただくにはあまりに少ない時間だったとは思いますが、想定していたよりもずっとずっと濃い4レッスンでした。

レッスンの言語とレベル感

渡欧から2年でやっと、今回のマスタークラス受講となった訳ですが、受けたのがこの時期で良かったと思える部分が一つだけありました。(本来なら自分の年齢を考えると、もう何でも直ぐにやるのが良いのは明白ですからね。)
それは語学。ドイツ語の学習が今回のレッスンに何とか間に合ったという点です。語学の問題がなければ、きっととっくに何らかの形でレッスンを受けるために動いていたはずですが、自分はここまで2年かかりました。言葉の壁、恐るべし。
でもお陰でレッスンは通訳なしのオールドイツ語で受けられましたし、レッスン中分からなかった部分は後から動画を見返す事で確実に理解することが出来ました。日本にいた頃の自分からは想像もつかない事…この言語習得スピードもこちらに住んだからこそ出せたものかなと。ここは頑張って良かったなと思います。一年早かったら無理でした。タイミングとご縁に感謝。

もちろん、マスタークラスは通訳をつけて受講可能ですし、英語でレッスン可能な教授もほとんどなので、必ずしもドイツ語にこだわる必要はないと思います。渡航費・宿泊費・受講費・通訳費・滞在中の費用、これら全て賄える経済力があるなら尚のこと。
でもやはり、その国の言語で会話ができる強さは、他に代え難いものがあると思います。あくまで私感ですが、去年今年とこのマスタークラスを聴講し、ドイツ語が母国語の先生にドイツ語でレッスンを申し込むと喜ばれる場合があったり、母国語と他言語ではボキャブラリーの差が少なからず出る教授がいらっしゃったり。英語もドイツ語も(教授によりロシア語など他言語も)同等にご堪能な教授もとても多いですが。

参考までにレベルは私はCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のB2程度までやって行きました。独検でいう準一級あたりのレベル感です。これで相手の言うことが何とかやっと理解できるという肌感。B1程度だったら少し厳しかったかもしれません。あくまで私の場合です。
ドイツ語はこちらでもビザ取得や大学・学科によりA1〜B2の間で必要になる事がほとんど。勉強するに越したことはないかなと思います。

ちなみに今回私が受講したC.ヒンターフーバー教授は、英語とドイツ語でレッスン可能でした。日本からの受講者も多く、そのほとんどは英語レッスンに日本語通訳さんをつけてレッスンされていました。EU圏内と思しき受講者さんとは、ドイツ語でレッスンされていらっしゃいました。

マスタークラスを終えて

モーツァルテウム音楽大学

最後に今回マスタークラスを受講して感じた事を整理してみたいと思います。

自身の成長につながった点は大きく3つ。
一つは公開レッスンという場で弾く経験ができた事。これまで“公開レッスン”というものは、私は聴講者としての立場でしか経験がありませんでした。大学時代の公開レッスン受講者は学内の成績優秀者でしたし、他様々な公開レッスンも私はいつも聴講する立場。自分が “弾く側” に立つとも思っていませんでしたし、そもそも自信0。自分のレッスンを人様に見せるという発想自体が無く、“レッスンはプライベート以外考えられない” という頭でいました。なので今回公開レッスンでいつどなたに聴かれるか分からない状況で4回もレッスンを受講できたのは、自分の中で大きな前進でした。

二つ目は初めて自分で能動的に探して求めた教授にレッスンしていただけた事です。これは不思議に思う方がいてもおかしくないかもしれませんが、ピアノの先生探しは、紹介→紹介→紹介…と、その時師事している先生の紹介で段々と格上げされていく事も多い世界。自分の場合まさにこれで、小学校低学年の手習いから音大を目指すとなったときや、音大の志望校を変える段階など、ついている先生の先生に…と最終的に藝大卒桐朋の師匠にたどり着いた形でした。そう、「この先生に習ってみたい」と教室の門を自ら叩いた経験が一度も無かったのです。「この人に教えてもらいたい」と思った方に自ら申し込み、実際に演奏を聴いていただく経験はかけがえの無いものでした。

三つ目は通訳なしのオールドイツ語でレッスンが受けられた事です。詳しくは先述の通りなので省きますが、この目標があったからこそ、それまでコツコツドイツ語も頑張れたってものです。作曲家が使ったこの地の言葉でレッスンを受けることで、概念的なものの捉え方や、表現へのインスピレーション、言葉にできない音楽の想念(言語の話をしているのに言葉にできないとか何処か逆説的でもありますが)…今回バッハとベートーヴェンを弾いたこともあり、そんなものが自分の中で広がって行きそうな予兆、そんな手応えを感じることが出来ました。いやまだまだですがネ。

一方で当然浮き彫りになった課題もあります。
それは練習不足。もうこれは今後どんなシチュエーションでも私は言い続けるのだろうなと思いますが(笑)。憧れの師に演奏を聴いていただく事がこれほどまでに緊張するものかと知りました。自分でも信じられないことに過去の多くの本番より緊張しました。こんなにあがるならもっと練習しておけば良かった。いや今の自分にとって練習が少なかったということは考えにくいので(手が痛くて限界手前でした)、結局これも「場数」「度胸」ということになるのでしょうか。兎にも角にも初めての貴重な経験でした。

今回で得たものを大切に忘れずに、そして課題として見えたものに向き合い、また気持ち新たに精進いたします。

さいごに

レッスン後の校舎から

これまで謎に聴講オタ(?)を誇っていた私ですが、いやぁ “聴講” と自分自身が “受講” するのとでは歴然とした違いがありますね…そんなの当然でしょうが思いましたよ。若き受講者さんみんなブラボー。そして自分の生徒さん含め、普段先生についてピアノを勉強されている皆さんも、もうそれだけでブラボーです。今回勇気を出して飛び込んでみて初心に返れました。
そしてこの度レッスンの中身もそうでしたが、何といっても教授のお人柄が素晴らしかった。スマートさと品格。相手の立場に立ってものを言うこと、自分自身常に心がけてはいるものの、まだまだやれることは多いなと、教授のお姿に講師目線で得るものがありました。自身のレッスンの仕方まで振り返る、これは学生時代には経験できなかったでしょうから今でラッキーでした。
教授のプロフェッショナルなお仕事、ブラビッシモ。

と、文体が砕けてきたところでそろそろ本日の終わりにしたいと思います。
長文最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さん今日もよい音楽を☘️ それではまた。

●写真左上から右へ〜
 お世話になったモーツァルテウムの練習室
 ザルツブルク旧市街

●写真左下から右へ〜
 聖アンドレ教会
 ミラベル庭園(3枚)

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