【ピアノ暗譜のコツ】暗譜は才能じゃない!みんな出来るようになる!暗譜が難しい人、苦手な人、できない人集まれ😉♪
こんにちは☀️
こんばんは🌙
お疲れ様です😊
オーストリア在住ピアニストの
かん えりょんです。
今日は暗譜についてお話したいと思います。
「暗譜」
🌠🌠🌠
(真っ暗闇を表現したつもり笑)
世のピアニストたちをこれだけ苦しめるものが
他に存在しますでしょうか…💧
暗譜とは、
楽譜を覚えること
即ち
暗譜で演奏する とは、
楽譜を用いずに弾くこと
を言いますね。
…これって凄いことですよね。
だってピアノ曲って、
一曲でもかなりの音数がありますよ。
勿論、暗譜を語るには
単純に音数のみではなりませんが…
そんな暗譜について、
さっそく掘り下げて参りましょう。
今日は「暗譜」の色々なお話をしますよ♪
目次からお好きなテーマを選んで、
ご覧いただければと思います☺️
暗譜(あんぷ)の発祥
ピアノのリサイタルなどでは、
今や殆どの演奏家さんが暗譜で演奏をしますね。
あれだけ膨大な数の音を、
(重ねて…暗譜は音数だけではありません)
どうして覚えて弾く事になっているのでしょう。
実はこれには諸説ありまして、
「暗譜」にも歴史がある、とされています。
暗譜文化の定着には理由が?!
暗譜と言えば、まずはこの方の存在。
フランツ・リストです。
19世紀のピアノの魔術師
と呼ばれ、クラシック音楽史では
ロマン派時代でショパンと並ぶ重要な存在。
どんな曲でも初見で軽々演奏して見せ、
即興の達人で二度と同じ演奏をしなかったそうです。
リストは演奏会でよく楽譜を見ずに演奏しました。
楽譜はおろか、鍵盤さえも見なかったなど、
当時は珍しい革新的かつ斬新な演奏スタイルで、
世(とくに女性からの人気は相当💕)を虜にしたそうです。
そして暗譜といえばもう一人。
この女性はクララ・シューマン。
言わずもがな、ロマン派時代の重鎮
ロベルト・シューマンの妻です。
彼女は大変優れたピアニストで、
楽譜を見て弾く事が当たり前だった当時、
また曲は作曲者自ら演奏するものだった当時、
夫シューマンの作品はもちろん、
様々な作曲家の作品を演奏会で暗譜で弾いた
ピアニストでした。
クララのこの暗譜パフォーマンスは、
前者リストに影響されたと、言われています。
そんなこんなで、
現在ピアノを弾く人にとっては
ちょっと苦しいとも思える「暗譜」の歴史。
このようにして出来上がった訳であります。
暗譜って才能なの?!
さてここで。
今回この記事を書こうと思った
キッカケがありまして、
暗譜が得意な人ってあまり聞きませんよね?
どちらかと言うと苦手な方が多いような気がします。
私の生徒さんにも、
「暗譜だけはもうしません」と宣言する方や
「どうしても覚えられないんです」という方
「何かコツはありますか?」などのご質問…
いろいろいただき、
悩まれている方の方が多いのかなと、肌感覚。
そんな私ももちろん。
演奏会で暗譜、100回は飛んでるかも(笑)
↑笑えない
暗譜って才能なの?!
こう思いたくなる気持ち、痛いほど分かります。
事実暗譜が得意な方ってのはいらして、
私の周りにも数人✨
大学時代の同じ門下生は、
「1回譜読みしたら大体覚えちゃう」と!
(↑ホントこの子は凄かった😱)
同じ職場の先生仲間は、
「得意なものは暗譜」と!!
また私のある生徒さんは
「暗譜はとくに大変と思わない」と!!!
自分の口からは
逆立ちしても出て来ないワードが
ゴロゴロ並びました。(笑)
暗譜が得意な人、早い人、出来る人
これって才能なのでしょうか?
「才能」
この一言で片付けてしまう事は簡単だし、
自分の盾にもなってもらえます。
しかしこんな言葉もありますね。
才能とは99%の努力と1%のひらめきである
暗譜、大変ですけど出来るようになると、
本番でより音楽のみに集中できるよい武器と
なり得ます。
「もう少し暗譜がうまく出来るようになりたい」
こんな方は、この先読み進めてみてくださいネ😉
【初心者さん】暗譜が苦手、難しい、できない人へ
〈暗譜する方法〉
では暗譜の仕方・やり方の説明です。
ピアノ演奏は脳の作業と当ブログで
申し上げている通り、
暗譜も当然、脳の作業です。
1️⃣譜読みの段階から覚えていこう!
少しでも早く覚えてしまいたい
暗譜に要する期間を短縮したい
こんなご要望にはもちろんですが、
譜読みの段階から覚えようとする事で、
まだ脳が曲に慣れていないフレッシュな状態で
正確な情報を入れて行くことが可能になります。
曲をだいぶ弾き込んでから暗譜…と、
練習と暗譜を切り離して取り掛かろうとする程、
私は正確な記憶の定着が難しくなるなと感じます。
譜読みしながら、さらいながら覚える
せっかく楽譜を見て長い期間
練習をするのですから、その時間を有効に。
暗譜を練習の中に
当たり前のように組み込んでしまいましょう♪
2️⃣視覚・聴覚・触覚フル動員で
色々な感覚を使えるだけ使って、
あらゆる方向から覚えるための模索をします。
視覚からは
譜面を図形のように捉えてみたり、
鍵盤やその先のハンマーやダンパーの
景色まで含めて覚えようとしてみたり。
聴覚からは
必要な音を耳から覚えたり、
音のバランスと体の感覚を
統合しようとしてみたり。
触覚からは
一つ一つの打鍵から体の動きまでを
ダンスの振り付けを覚えるかのごとく
細かく覚えようとしてみたり。
とにかくあらゆる方向から
覚えるためのヒントを探して
紐付けて行きます。
3️⃣無理くりにでも理由付けをして行く
暗譜したい曲の中には、
似ているけれどチョット違う
といった、弾き手泣かせのイヤラシイ部分が
存在したりしますよね。
例えば、皆さん大好きなショパン。
彼の曲にはとっても多いですね。
これはショパン自身が即興の達人であった事が
理由とされていまして、彼は
同じフレーズを同じようには絶対に弾かなかった
と言われています。
即興の達人…同時代のリストと同じですね。
この 似てるけどチョット違う という部分。
こんな時は、実際にその部分を取り出して、
別に譜面を起こして見比べたりしてみながら
どこがどう違うのか
コレをはっきりさせる必要がありますね。
そしてこんな部分は、無理くりにでも
単語暗記の時の「語呂合わせ」のように、
自分の中で強引にでも法則を作って覚え込む
といった作業も必要になって来ます。
4️⃣とことん曲と向き合う
そして最終的にはコレ。
どれだけその曲と深く向き合うか。
曲が仕上がる
って、私、
本当の意味では物凄い言葉だなと思っていて。
忘れるうちは「仕上がってない」
という事なのかなと。
何だか根性論みたいでちょっとイヤですが、
少なくとも自分は師匠にそう言われて来たし、
私の尊敬するピアニストさんも、
最近同じことを仰ってました。
やっぱり99%の努力なのでしょうか☺️
言葉はそのまま自分に返って来ますので、
ブログ書き終わったら私も練習です😅
【本格派さん】暗譜が飛ぶ人、忘れる人へ
〈飛んだ時、忘れた時の対処法〉
さてここからは、
日常的に本番と向き合う方のための
飛んだ時・忘れた時の対処法です。
ほんの少しでも参考になれば幸いです。
1️⃣曲の流れは何があっても止めない
どこを忘れようが、またどれだけ忘れようが、
音楽の流れだけは何があっても止めない。
これを徹底的に意識してみてください。
曲によりやり方は変わって来ますが、
例えば右手のメロディーは何としても弾き切って
上手くつなげる、とか
曲のリズムだけはキープしたまま
上手く流れに戻れるようにする、とか
何があろうと音楽の流れは止めない。
これを徹底するだけで崩れ方に大きく差が付き、
聴衆への印象も大きくカバーする事が出来ます。
2️⃣要約した必要不可欠な音でつなぐ
細かな部分を忘れてしまった時でも、
音楽の骨格になる音だけは弾き切る。
これも大変重要なスキルになります。
練習の段階からしっかりと準備しておきます。
沢山音のある曲の中から、
骨組みとなる音を抜き出して演奏する練習
これを徹底します。
大体忘れそうになる部分って予測がつきます。
そんな部分を、
骨格だけでも例えば常に歌えるようにしておきます。
理論的にもしっかり覚えておきましょう。
これは楽典・和声・ソルフェージュの観点から
と言う意味です😉
2️⃣は書いていて対処法ではなく
事前準備だなと気付きました。
不足の事態に、いつでも備えておきましょう。
如何でしたでしょうか。
「暗譜」についての記事、
当ブログ始まって以来の長文となりました。
どこかしら、少しでも、
お役に立てていただけましたなら幸いです。
またブログでは
多くの方に参考にしていただくために、
文章がどうしても包括的になりがちです。
出来るだけ具体的にを心掛けておりますが、
より具体的なアドバイスをお求めの方は、
ぜひ私のレッスンにお越しくださいませ☺️
独学では決して出せないスピードで、
ピアノ上達のためのお手伝いを
させていただいております。
最近 基礎や理論のお勉強をされたいと、
レッスンにいらっしゃる方がちらほら。
こういうお勉強って、
どうしても避けたくなりがちだと思うので、
(え、避けたいのは私だけ?)
とても素晴らしい事だと思っております✨
ご相談、どうぞお気軽に。
どしどしお待ちしております。
そして、『暗譜』と言えば
やはり思いつくものはステージ(本番)です。
本番で暗譜が心配!といったお悩みにも
記事を書いておりますので
よろしければご覧くださいませ😉
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