【楽譜の読み方・弾き方を知って解釈を深めよう!】④デュナーミク(強弱)について

こんにちは☀️
こんばんは🌛
ピアノの姜 愛玲(かん えりょん)です。

今日のタイトルはデュナーミクです。

強弱記号・ppからffまで

“デュナーミク” とはドイツ語。
英語では “ダイナミクス” と言いますね。

これは強弱法のことで、
ギリシァ語で力を意味するdynamisに由来。
音楽では、強弱変化による表情法を意味する言葉として使われています。

クラシック音楽において、
このデュナーミクによる表情手段は段階的に発展して来ました。

シリーズ前回③の
「アクセント(>)・テヌート(—)・fp・sf や rf の弾き方」でも、
それぞれのアーティキュレーションに対する
絶対的な弾き方はない とお話しましたが、

同じことが
デュナーミクにも
言えます。

デュナーミク、
一般的に「とても弱く」と説明される
pp(ピアニッシモ)をはじめとすると、
段階的に

pp → p → mp → mf → f → ff
とても弱く・・・・・・・・・・・→とても強く

このように変化しますね。

しかし、f ひとつとっても
絶対的な強さというものはありません。
同じ曲の中にあっても、
場所によって意味合いが異なる場合もよくあります。

手始めに、モーツァルトのピアノソナタを例に、考えてみましょう。

以下、KV.570(B dur)の第一楽章をご覧ください。

さて。
冒頭に p 、3段目6小節目に f がありますね。
実は私自身、これを弾こうとする場合、
この pf音量の差はほとんどありません。

これはあくまで私の解釈ですが、
この曲の出だしは p であっても、
テーマをよく響く音で弾きたいと思います。

当然 f で弾く訳ではありませんが、
よく響かせるため、実際それほど
「弱い」という印象にはなりません。

そして3段目6小節目の f は、
何と! 逆に柔らかい f が欲しいと思います。

オーケストラの音色や響きを
想像していただけると、
結構すんなり納得していただけるのではないでしょうか☺️

お次は、私の大好きなシューマン(!)を例にしましょう。

注:モーツァルトも勿論大好きです💕

R.シューマン ノヴェレッテ Op.21-8より

ここでは f意味合いの違いを説明したいと思います。

まず、冒頭の f
これも私の解釈になりますが、
ここは音量としての f ではなく、
彩度としての f を表現します。

具体的には「明るく」「輝きのある音」で、
音量としては何と!(本日2回目😉
p で弾きたいと思います。

…少々言い過ぎました。
mp かな😅 ←

そして、音量そのものが豊かになるところが
3段目4小節目の f なのです。

いいですか?
「豊 か に な る」です。

「大きくなる」とは申しておりません。
ココ、ポイント💡です。

冒頭も、3段目も、
譜面上には「 f 」としか書いてありませんが、

演奏する上ではこのように

意味合いの違い

解釈することが大切です。

如何でしたでしょうか。

「デュナーミク」とひと言で言っても、
単純に“大きさ”(音量)だけでなく、
その中には様々な表情が含まれていることを
お分かりいただけましたでしょうか。

デュナーミクの指示が書いてある場合、

それがどういう意味で使われているのかを

いつも考えるようにしましょう☺️

そして、分からなくなったときは

是非

レッスンにいらしてくださいね☺️☺️☺️ ←

それでは今日もよい音楽を♪
いつもお読みいただきありがとうございます。

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